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人事・コジマ目線 ytvのひとたち⑫デジタル戦略局・中村弥生さん

2023.05.30

人事の小島です。
これまで20年間、報道局に所属し、ten.の「コジマ目線」でニュースを解説してきました。
今は人事局で、現場の仲間たちが思う存分、活躍できるようお手伝いをしています。
みなさんが応援してくださっている「ytv」の人たちを、「コジマ目線」で紹介していきます。

今回はデジタル戦略局の中村弥生さん。お仕事は「データマネジメント」。いったい何をしているのか、聞いてみました。

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コジマ) 今はどんな仕事をしていますか?

中村) 放送した番組の振り返り分析と、放送する前の分析と、両方やっています。

コジマ) 「放送したあとの振り返り」は分かるんですが、放送する「前」というのはどういうことですか?

中村) 例えばドラマだと、企画が決まって、あらすじが決まって、キャストが決まって、となったときに、あらすじの段階で、このドラマに含まれるいくつかある要素の中で、どれを「推す」のが一番、視聴者に見てもらえるか、ということを調べます。

コジマ) ???

中村) 私はよく「打率を上げましょう」というんですけど・・・例えば一つのドラマでも、恋愛とか、コメディとか、謎解きとかいろんな要素がありますよね。ほかにもキャストが何人かいたら、AさんとBさんの関係性に興味があるのか、CさんとDさんの関係性に興味があるのか、とか、ドラマにはいろいろと要素があります。この中でどれが一番、視聴者の心に刺さるか、「見たい」という気持ちを呼び起こすかというのを調べるんです。

コジマ) どうやってやるんですか。

中村) 制作、宣伝、編成のそれぞれの担当が集まって、みんなが思うそのドラマの魅力要素をいったん全部出します。その要素を10個くらいに絞って、調査の対象者の方にあらすじを読んでもらったうえで、「どの要素に一番惹かれますか」等インターネットで色々な質問をするんです。そうすると「このドラマで最も見たいという気持ちが起こる要素はこれの可能性が高い!」というのがわかるので、制作や宣伝などの現場では、第一話スタートまでは可能性の高い要素に絞ってPRしたり、サブタイトルとか、キャッチコピーを考えたりします。
 例えば、4月ドラマの「勝利の法廷式」は完全オリジナル作品なのですが、リーガル要素やミステリー要素に加え、出演者の面白い掛け合いなどのコメディ要素の魅力も高いのでは思っていました。でもこの「あらすじ調査」をしたらコメディ要素はほとんど視聴者に引っかからないことがわかって「それを全面に押し出すのは、視聴者層を狭めてしまう可能性が高い」ということになりました。結果、クールでミステリアスな要素を押し出すことにしよう、ということになって、でもドラマを見始めるとクスッと笑える掛け合いもあるという感じにしようとなりました。

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中村さんは2年前にytvに転職するまでは、長年メーカーでマーケティングの仕事をしていたそうです。

中村) メーカーは発売前にどれだけ打率を上げられるかが命なんですよ。どんなパッケージで、どんな流通で、価格はいくらで、どんなCM・プロモーションで発売するのが最適かということを、発売前に徹底的に調査して、戦略を立てます。ですので、ytvに来たとき、「マーケティングというのは放送後のものだ」と思っている方が多くいらっしゃって戸惑いました。色々な調整や制作のスケジュールが厳しいということも、もちろんあると思うのですが、放送前にも出来ること沢山あると思います。

コジマ) 制作現場は素直に中村さんの話を聞いてくれますか?

中村) はい、すごく参考にしてくださると思います。その分、スケジュール感は厳しかったりしますが(笑)。現場の方々と話していて感じるのは、皆さん「これが面白い」「これを伝えたい」と熱い想いを持ってらっしゃると同時に、「これは独りよがり?」「視聴者に支持されるのか?」と大きな不安も抱えてらっしゃいます。調査結果が出た時にそれを制作現場も宣伝担当もみんなが納得して、こうしよう、と一致団結できた時は、スムーズに進んでいくことが多いように思います。
 あと、私は本当に人に恵まれていて、上司にうまくバトンを渡してもらえたり、中途の経歴に興味をもった先輩方にお声がけ頂いて色々な方をご紹介頂いたりと、人のご縁からチャンスを頂けている気がします。最近は、制作現場のほうから「こんなことできますか」とか「こんなことってわかりますか」と聞いてもらえるようになりました。たとえばある番組の担当者から「視聴率は安定していると言われているけど、そもそもこの番組の強みって何か分かっていない」と言われることがあって、調べて「これですよ」と伝えると、「じゃあそこは守りつつ、ここは変えてみようかな」という形で、チャレンジに取り入れてもらえることがあります。自分の仕事が新しいチャレンジに繋がるのは本当にうれしいですね。
 視聴率や配信の再生回数を上げる「魔法の杖」はないんですけど、こうやったら確率は上がりますよ、ということはできると思っていて、そういうところはまだまだマーケティングには可能性があると思っています。最近は、Twitterの分析など、より様々な角度から分析できるようになってきたので、番組の創作の自由度を奪うためではなく、さらに創造性を発揮して、それがきちんとビジネスとして機能していくために今後できること沢山あると思います。

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できるだけ多くの人に見てもらうにはどうしたらいいか、中村さんの仕事が番組を後押ししているんです。では中村さんを後押しするパワーの源は何なのでしょうか。

中村) 私の場合は体を動かすこと。「歩く」と「泳ぐ」ですね。行き詰ったなと思ったら動く。座ってないで歩く。あとは週に1~2回は必ず泳ぐ。泳ぎながら考え事をしています。そうすると「あ、あの人に相談すればいいんだ」とか、ひらめくことがあるんです。最初の10分はしんどいですけど、それを過ぎると歩いているような間隔で泳げるようになって、いろんなことが考えられるようになります。それをしないと気持ちが悪いですね。
 あと、「歩く」と「泳ぐ」は「陸の上」と「水の中」じゃないですか。2年前から「空」を始めたんです。パラグライダー!めちゃくちゃ気持ちいいですよ。鳥ですよ、鳥。山の上で高度500メートルくらいの高さを15分か20分くらい飛びます。息子がいるんですが、私と一緒に行きます。一人で飛ぶには風を読んだり、色々と技術が必要なので、私はタンデム(二人乗り)専門ですけど。

コジマ) 飛んでいるときも考え事を?

中村) いえ、感動しすぎて何も考えていません。飛んでると立場とか悩みとか全部なくなって日常から切り離される感覚ですね。私にとって「歩く」「泳ぐ」は「日常のメンテナンス」、その日常から切り離すのが「飛ぶ」なんです。

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日々のメンテナンスとオンオフを繰り返すことで、視聴者の気持ちをキャッチするアンテナはますます研ぎ澄まされています。そんなチーム一丸となって送り出される番組を引き続き存分にお楽しみください!

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