人事・コジマ目線 ytvのひとたち④制作・福田浩之さん
2022.09.15
人事の小島です。
これまで20年間、報道局に所属し、ten.の「コジマ目線」でニュースを解説してきました。
今は人事局で、現場の仲間たちが思う存分、活躍できるようお手伝いをしています。
みなさんが応援してくださっている「ytv」の人たちを、「コジマ目線」で紹介していきます。
今回は入社18年目のドラマプロデューサー、福田浩之さんです。オリジナルドラマ「オクト―~感情捜査官 心野朱梨~」(2022年7月7日~9月8日放送)も担当しました。
コ)ドラマプロデューサーの仕事って?
福田)最近はほとんど「オリジナルドラマ」を作っているんですが、小説や漫画の原作ではなく、僕が一から企画して、あらすじ、世界観、キャラクター、出演者、スタッフ、すべて考えています。いわばドラマの「生みの親」です。長いときは何年も前から構想を温めてようやく花が開くということもあります。これまでに「オクト―」など、5本の「オリジナルドラマ」を担当しました。
コ)どうやってドラマの構想を思いつくんですか?
福田)ニュースを見て、そこに出てくる人たちを主人公にしてドラマにできないかを毎日スマホにメモっています。例えば、「動物園からキリンが脱走した」というニュースがあったとしたら、「『飼育員に好きな人がいて、その人にキリンを見せたくて逃がした』というラブストーリーができないかな」とかいう具合です。こういうネタをいっぱい作っておいて、「これとこれをくっつけたらドラマができるな」という風に形にしています。
福田さんにはドラマを担当するたびに複雑な感情になる瞬間があるそうです。
福田)プロデューサーとして脚本や演技を考えて俳優さんに伝えるのですが、自分が想定しているのとは別のお芝居を俳優さんが提案するようになる瞬間があるんです。例えば台本に「ここで泣く」と書いてあるのに俳優さんが「私が演じている〇〇は、こんなときには泣かないと思います」という具合です。こんなとき僕は、「役が俳優さん自身のものになった」と思って、とてもうれしい気持ちになります。一方で、何年も前から温めた作品を「生みの親」から「育ての親」に引き渡すような感じもあって、寂しい気持ちにもなります。「親離れ」に似た感覚ですね。
コ)どうやってそんな風に気持ちを込めるんですか。
福田)大好きな言葉で「最もパーソナルなことが最もクリエイティブである」というものがあります。映画「タクシードライバー」のスコセッシ監督の言葉なんですが、「ほかの誰も体験していないプライベートなことこそが最もクリエイティブ」という意味です。この言葉にならって僕も自分の経験や感じたことを、必ず自分のドラマに取り入れるようにしています。これでドラマに「血が入る」と思っているんです。
こんな風にして、みなさんが「ハマる」ドラマが生まれているんですね。ところで福田さんがハマっていることは何なのでしょうか。聞いてみました。
福田)息子たちですね。
4年前に妻が亡くなったんですが、小学6年と2年の2人の息子が「パパのドラマが見たい」と言って、応援してくれているんです。担当ドラマを制作しているときは休みもなくて我慢させることも多いので、時間ができたときは、勉強を見たり、一緒に寝たり、ずーっと一緒にいます。子どもに勉強を教えた経験も「オクト―」に盛り込んだんですよ。
自身の経験や思いを刻み込んで、ytvのドラマは生まれています。ぜひ引き続き応援してください。そして思う存分、味わってください!
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